「WINDOW GALLERY」は2020年の4月、新型コロナウイルスの影響によりギャラリーの開廊が叶わないなか、ギャラリーの窓を生かし、通りを歩く人々のための展覧会として袴田京太朗の提案から始まりました。昨年のvol.2は、袴田京太朗から同じMA2の作家保井智貴にバトンを渡すプロセスそのものを展示し、本展ではそのプロセスを継続する形でvol.3を迎えます。今回は「日常と非日常」をテーマに、普段は作品を販売するギャラリーを部屋という住空間に見立てます。
樋口明宏は動物の標本や玩具などに新たに手を加え、ものの持つ本質を別の角度から捉えることで、人間と自然の関係を示唆するように制作した作品、保井智貴は人の姿を起点に自然や社会という空間に内存する物事を考察する上で、断片的に制作してきた首像と服、螺鈿の作品などを、互の社会や自然との距離感が交差するように構成します。窓の外から部屋を覗くという体感的な行為から、いつもとは異なる視点で作品を観賞することを基本としながら、特定の週土曜日のみ特別開廊しギャラリー内で観賞。